キャンピングカーの朝
車内の寝心地は、結構快適でした。
朝起きて外に出ると、快晴で遠くの海までよく見えました。
ちなみに、前夜は日が暮れていたので気がつかなかったのですが、駐車場の真向かいには墓地が広がっていました。
どおりで、無料なのに空いてたわけですね。
せっかくのキャンプ初の朝ということで、簡単ながらも朝食を用意して、車内で優雅にいただきました。
そこで、ふと時計に目をやると、8時42分。
この日は9時スタートのツアーを予約しており、集合時間は8時45分でした。
これは優雅に飯なんか食べてる場合じゃない!と焦って身支度をして、猛ダッシュで向かいました。
車だと回り道をしないといけないので、車は置いたまま走りました。
こういう時、奥さんは男顔負けのすごいスピードと勢いで走るのですが、この日はショートカットをしようと、崖をも滑り降りようとしました。
これはさすがに止めましたが、奥さんの突破力のおかげで5分で集合場所に到着。
なんとかチェックインに駆け込むことができました。
イルカツアーと船酔い
この日のツアーは、カイコウラの一番人気「イルカツアー」です。
イルカを見るだけではなく、広大な海で野生のイルカと一緒に泳ぐことができるのです。
まずはスイムスーツやフィン、シュノーケリングのサイズを確認して一人一人に配られ、インストラクションのビデオを見ます。
二人とも泳ぎには自信がありますが、ぼくには大きな不安がありました。
それは、「船酔い」です。
イルカの群れを見つけるまでは、30分から1時間、ボートに乗って探し回る必要があるとのこと。
船酔いには、クルーズや、リオデジャネイロのボートで苦しめられた苦い経験があります。
スタッフから「船酔いが苦手な人は薬があるので来てください」と言われたので、申し出ると
1ドルで2錠と言われました。
しかし、急いでいて財布を車に忘れてきたので、ツケで2錠買いました。
乗船前に酔い止めを飲んで万全!
のつもりでしたが、南太平洋の波はそんなに甘くはありませんでした。。
吐き気時々イルカ
最初の30分くらいの乗船の間は無事でした。
しかし、イルカを見つけて、いざこれから海に飛び込もうというタイミング、
用具などを取り付けるために下を向いたりしていたせいか、急激に船酔いが襲ってきました。
そして、みんなが興奮しながら海に飛び込むとき、僕は吐き気と戦いながら、恐る恐る海へ。
しかし、高い波に平衡感覚が取りにくく、
また、シュノーケリングをつけているため鼻から息が吸えずいつもの呼吸ができない
というダブルパンチで、海の中でどんどん気持ち悪くなっていきました。
ただ、目の前にはこれまで見たことのないイルカの大群が泳いでいてテンションも上がります。
吐き気と感動の狭間で、訳の分からない気分で泳いでいました。
「すごい!」
「すごい!(オエッ)」
「すご(オエッ)」
「(オエッ)」
「(オエーッ)」
ひと度船に戻ると吐き気は加速し、
バケツを借りて思い切り嘔吐しました。(ブルーベリー色)
結局、ツアー後半はほとんど楽しめず、冷えた体を温めながら、目を閉じてひたすら回復に努めました。
奥さんはぼくの介護をしながらも、イルカを撮影したり、ココアとクッキーをいただいたり、ぼくの分まで満喫をしてくれました。
【NZ】イルカの連続ジャンプ
2020.3.23 pic.twitter.com/JnMV8ECTEO— Yusuke Aizawa (@aizy_tw) April 10, 2020
最高のキャンピングカー
ツアーを終えて陸に戻ると、ホッと一安心。
体調もどんどん回復していきました。
朝にダッシュした道をのんびり歩いて車に帰ります。
車に戻ったのち、少し運転して、墓地ではなく海が見える場所に移動しました。
そこで初めて、僕らのキャンピングカーの上に装着してあるルーフテントをオープンし、
中に布団を持ち込んで昼寝をしてみました。
【NZ】初のルーフテント体験
2020.3.23 pic.twitter.com/W77EHSLsk0— Yusuke Aizawa (@aizy_tw) April 9, 2020
これが驚くほど快適で、上からの景色も最高で、実に心地良い眠りにつきました。
この日以降は、超悪天候の日を除いては上で寝ることとし、
後部座席は変形させず、常にダイニングスペースとして利用することにしました。
それ以外にもキャンピングカー生活を快適にする工夫をいくつも加えて、あらためて最高の一台になりました。
新たな宿を求めて
昼寝を終えて、完全に船酔いからも回復したので、車を走らせて西へ進みます。
明確な目的地はないけれど、ハンマースプリングスという町が、距離的にも200キロほどでちょうどいい位置にあり、
キャンパーサイトや観光施設も多いようなので、この辺りを目指します。
この日は、奥さんも初めてキャンピングカーの運転に挑戦したのですが、
僕よりも早くアジャストして、心配する僕を他所に、スイスイ運転していました。
この辺の度胸とかセンスは羨ましいし、パートナーとしてたくましく思います。
ステキなキャンプサイト
アプリで最初に見つけた無料のキャンパーサイトに到着すると、
川沿いの穏やかな好立地であるにもかかわらず、二台しか停まっていませんでした。
備え付き公衆トイレも、広くて衛生的で水も出るし、ハンドソープもトイレットペーパーもきちんと補充されていました。
これで無料はかなりの好条件なので、この日はここで決定です。
まだ外が明るいうちに、ルーフテントのセッティングや、夕飯の支度を済ませます。
トランクを開けたら出てくる小さな炊事場で、コンロも一口しかないのですが、
奥さんがかなり手際よく調理をしてくれました。
【NZ】キャンピングカーで夕飯作り
2020.3.23 pic.twitter.com/OKaDn2HCCD— Yusuke Aizawa (@aizy_tw) April 9, 2020
手作りのトマトソースがかなり美味しかったです。
暴風にびびる
美味しい夕飯を食べて、ビールも飲んで、小川のせせらぎを聴きながら心地良く眠りにつけると期待していたのですが、
残念ながら夜になると風が強くなってきました。
ルーフテントの中にいると、特に風がビュンビュン怖いほどに聞こえるし、
この頑丈さをどこまで信頼していいのか分からず、
「車ごと飛ばされたらどうしよう?」と二人でビクビクして、
中々寝付くことができませんでした。
もし、この夜を無傷で乗り切ったら、このルーフテントへの確固たる信頼感を得られるでしょう。
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