早朝バスで遺跡へ
この日は念願のマチュピチュ遺跡観光の日。
7時の入場に間に合わせるべく、朝5時に起きて、ホテルで簡単な朝食を済ませて6時過ぎのバスに乗ります。
バス乗り場にはすでに多くの人が並んでいましたが、
たくさんのバスが行き来しているので、さほど待つことなく乗車できました。
僕らを乗せたバスはグネグネした山を登り約30分ほどで遺跡の入口に到着。
あいにくの天気
この日、日中は雷雨の予報で降水確率は100%でした。
雨が降るとせっかくの絶景が台無しになってしまうし、道が滑りやすくなって遺跡内のハイキングが危険になってしまうので、なんとか晴れることを望んでいました。
しかし、願い届かず、朝から曇り空で、遺跡入口に到着した頃には雨が降り出してしまいました。
落ち込みながら、Mちゃんが日本から買ってきてくれたレインポンチョを身に纏って入場。
前日の移動中に知り合ったエリックと、そのお友達もここで合流しました。
「山の天気は変わりやすい」というホテルのスタッフの言葉だけが頼りでした。
ワイナピチュへ
僕たちはマチュピチュ遺跡だけでなく、追加料金を払って遺跡の向かい側にある山、ワイナピチュ山の登山もできるチケットを購入していました。
午前限定のワイナピチュ登山は、過酷だけど、山頂から見るマチュピチュが最高に美しいということで人気の登山コースです。売り切れ必至なので、数ヶ月前から予約が必要です。
僕らは7時からのワイナピチュ入場チケットを買っていたので、遺跡の観光はワイナピチュ登山を終えてからゆっくりすることとし、朝は遺跡に入るなりすぐにワイナピチュ方面に向かって進みました。
雨が降っていたけれど、通り過ぎる時に目にした遺跡の姿にはやはり感動しました。
晴れた時の姿を見れたらさぞ幸せだろうな、と思いながら歩きました。
過酷なワイナピチュ登山
遺跡を先に進むとワイナピチュ専用の受付があり、ここで再度チケットを見せてハイキングコースに入ります。
どんよりした天気で、小雨が降る中、登山スタート。
この登山道、過去に死人も出ているほど過酷で、ぼくは事前に「こちらの記事」を読んでいたのでビビリまくっていました。
しかも雨だと石の階段が滑り、より危険度が増すとのことで、
- ゆっくり休み休み進む
- 無理はしない
- 怖いと感じたらその時点で諦める
というルールを設定して皆緊張しながら歩き始めました。
最初は余裕でしたが、30分ほど進んだ辺りから斜面が急になってきました。
手すりのロープがあるので、それに助けられました。
ロープのない急な斜面は、四つん這いになって手を使いながら登ります。
ぼくは高所恐怖症ですが、曇っていたおかげで下が見えないので、恐怖心を抑えることができました。
幸い雨が強まることはなく、事故怪我なく、皆んなで励まし合いながら、1時間ほどかけて登り切りました。
そして、ワイナピチュの頂上から見た絶景がこちら!
…残念ながら悪天候のせいで、一ミリもマチュピチュは見えませんでした。
いつか晴れる、そう信じて、2時間ほどここで粘りました。
しかし、重たい雲が被さった状態が続き、そのうち雨も強まってきたので泣く泣く下山を決意。
金を払って命がけで登ってきた結果がこれか、という落胆から、下山は登りよりもキツかったです。
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仕切り直し
ワイナピチュを下山し、再びマチュピチュ遺跡に戻ります。
遺跡内は一方通行なので、ワイナピチュから帰ってきた人たちは、一旦そのまま遺跡内を進んで出口に向かうことになります。
そのあと再入場できるらしいのですが、
あまりの落胆からぼくは
「もうよくね?濡れちゃったし、疲れたし、ホテル帰ろうぜ」
と投げやりな提案をして奥さんに叱られてしまいました。
ワイナピチュで心を折られて肝心な遺跡をちゃんと見ずして帰るとは確かに愚かです。
そこで、一旦出口に向かい、昼食を摂って気分転換し、午後はガイドさんを雇って再入場し、色々説明してもらいながら遺跡を観光することにしたのです。
インカ橋
ガイドさんは、明るく英語も堪能な男性で、遺跡の各ポイントがどんな意味をもつ場所かなど、面白く教えてくれたほか、
オススメの撮影スポットではたくさんの写真を撮ってくれました。
特に、ほかの観光客の群れを離れて、インカ橋という、ディープなポイントに連れて行ってくれたのは嬉しかったです。
このインカ橋は、インカ帝国時代にはエクアドル方面からの入口としての役割を果たし、外敵が来たときには橋を外して侵入を防いだそうです。
断崖絶壁を歩くので、なかなかの恐怖心があります。つい先日ここから落ちて命を落とした人もいるとのこと。
昔の人はここを普通に行き来していたのかと思うと、頭が下がります。
この道中、天候もだんだんとよくなってきてどんどんテンションが上がってきました。
ちなみに、インカ橋との往復のトレッキングは、通常のガイドには含まれていないので、別途お金を払いました。
もともとはマチュピチュ遺跡のガイドが一人25ドル、インカ橋へのガイドが35ドルで、一人当たり60ドルと言われました。
交渉して、一人40ドルでディール。もっと安くお願いできてる人はいるかもしれませんが、満足度と値段を考えれば、かなりコスパがいいガイドだと思います。
これぞマチュピチュ
インカ橋からマチュピチュ遺跡に戻ってくると、雨はすっかり上がっていて、太陽も見えました。
おかげで、雲は残っていましたが、高台からはマチュピチュ遺跡の全景をくっきりと捉えることができました。
これには僕らもガイドさんも大喜び。
「これぞ見たかった景色だ」
と、自らの目とカメラに焼き付けます。
とくに、ガイドさんから歴史的な背景や、意味を学んだ後だったので、尚更感動しました。
これまで数多くの世界遺産を見てきましたが、
マチュピチュはその中でもピカイチです。
500年前のインカ人たちの知恵と技術に大いに感服し、大満足で遺跡を後にしました。
上機嫌の晩餐
午後4時、遺跡から再びバスにのってマチュピチュ村に帰りました。
一旦ホテルに戻ってシャワーを浴びてリフレッシュした後は、夕飯に出かけます。
前日から目を付けていたレストランを、ガイドさんに予約をしてもらっていました。
午後5時に入店。
疲れた身体にビールが染みます。
達成感に満たされながら、良質のペルー料理をいただきました。
注文した料理は、どれもとても美味しくて、大満足の1日を締め括ったのでした。
ちなみに、この日のガイドさんがMちゃんに夢中になってしまい、この日の晩、ガイドさんからずーっとMちゃんにチャットが送られてきていたことも、マチュピチュの思い出の一つです。
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