念願のサントリーニ
この日は、このクルーズで一番楽しみにしていた、ギリシャのサントリーニ島に寄港します。
数年前に写真でその街並みを見て以来、いつか行ってみたい と願っていた場所です。
また、奥さんは数年前の家族旅行のクルーズで来る予定だったのに、当日天候不良でそれが叶わなかっただけに、僕以上に思い入れが強い場所です。
サントリーニは、港まで入り込めないのでtender(小船)に乗り換えます。
前回tenderの意味を知らずに小船への乗船が遅れてしまったことを反省し、この日はtenderチケットが配られる朝7時前にチケット会場に行きました。
10分前の6時50分にもかかわらず、そこにはすでに長蛇の列ができていました。
人気の寄港地だけあってみんな早めに乗船するために必死です。
結局受け取ったのは7番のチケット。
8時になると1番から順に番号が呼ばれ、僕らは9時にtenderに乗船し、サントリーニ島に向かいました。
フィラ
船が到着したのはサントリーニ島の中心地『フィラ』です。
高台にあるので、港からケーブルカー で登ります。
ケーブルカーを降りると、そこには真っ白な可愛らしい建物が多く建ち並んでいました。
「これこれ!」
とか言いながらハイテンションで写真や動画を撮りまくります。
ただ、ネットなどでよく目にする絶景を拝むには、そこから北に10キロ先にある、最北端の『イア』という街にいく必要があるとのこと。
ハイキング
フィラからイアへの移動はバスやタクシーが推奨されていますが、
我々は体力が有り余っていたし、道中の景色を存分に楽しむべく、
歩いて向かうことをチョイスしました。
序盤は、道も大分舗装されていたし、人もたくさんいて、可愛いリゾート施設などが辺りに連なっています。
道は次第に険しくなっていき、標高も高くなりますが、
途中途中で、かわいい教会や、絶景ポイントがあったりで、心は折れずに済みます。
人里はどんどん遠ざかっていき、
こんな山道に自分たちだけという状況になると、「あー旅してるなー」という気分になってきます。
念のため水と果物を常備食として持ち歩いているのですが、これが栄養補給に役立ちました。
二人で大声で歌を歌って鼓舞し合って歩き続けること3時間。
もう、イアは目の前です。
最後のくだり道は、脚がガクガクしてきましたが、ビーサンでここまで来た奥さんはピンピンしています。
その姿を見て、「スニーカー履いてる自分がへばってる場合じゃない 」と勇気が湧いてきました。
イア
スタートから4時間、ついにイアの街に到着です。
フィラに比べてごちゃごちゃしておらず、『洗練された街』という印象で、本当に綺麗な白と青ばかり。
カフェに入り、ご褒美のビールを飲みながらスイーツを食べたり、絵葉書を書いたり、1時間ほどのんびり休憩しました。
このカフェの脇道から“これぞイア”という写真を撮ることもできました。
“イアの夕日は世界一”と言われているので、ぜひ見たかったのですが、この日の日の入りは6時半。
僕らは7時までに船に戻る必要があったので、イアの夕日は断念して、4時過ぎにバスでフィラに帰りました。
帰りのバスから、ハイキングした山道を遠くに見て、「よくあの道を歩いたなぁ」としみじみ。
夕方のフィラも一興
行きは4時間かけて歩いた道も、帰りはバスで30分で帰ってこれました。
朝とは違う趣があり、景色も綺麗でよく賑わっていました。
絶景をバックに読書する人や、路上で音楽を奏でる人などもいて、趣がたっぷり。
特に、海を見下ろしながら感動して涙をながしている老夫婦の姿には、すごくホッコリしました。
が、そのすぐ隣で謎の中年カップルが超濃厚なキスをしていたのには興ざめしました。
ドンキーの糞
港はフィラの街の下にあるので、下る必要があります。
朝はケーブルカーを使って登ってきたので、帰りもこれを使って降りる人が大多数のよう。
ただ、我々は節約もしたかったし、イアまでの道のりを歩いた自信から、ここも歩いて降りようということに。
この登り降りで、ケーブルカーの次にメジャーな手段がドンキーの背中に乗ることらしいです。
ドンキーとは、ロバのことです。
そのため、フィラの街中には動物臭が漂います。
帰りの下り道を歩くとなると、このドンキーたちと同じ道を突き進むことになるのです。
覚悟はしていたのですが、道の至るところにあるドンキーの糞は強烈で、絶対に転びたくないと思いながら一歩一歩踏みしめて歩きました。
すれ違うドンキーに屁をこかれたり、なかなか試練の多い道のりでした。
船で一日を振り返り
無事に船に戻った頃にちょうど夕日が沈みました。
船から見た夜のサントリーニもまた綺麗でした。
夕飯に船内のビュッフェでギリシャ料理を食べながら、一日を振り返り、
中年夫婦のキスとドンキーの糞を除けば、文句のつけようがない1日
ということで、サントリーニには最高ランクの5点を付けました。
歩き疲れたので、寝る前にお互いマッサージをしました。
ウトウトしながら、
「今晩の夢でまたサントリーニに行けたらいいな。」
と、ロマンチックなことを思いながら眠りにつきました。
結果的に、
“大学の単位を落とした罰として、バンジージャンプをするか120万円払うか選択を迫られ、後者を選んだ夢”を見ました
夢がおもしろいし、夢の中でもゆっけは変わらないのね。
ありがと笑 夢の中では高所恐怖症に拍車がかかってる気がする。