最後のFlixbus
この日の朝は早起きして9時の高速バスで3時間かけてハンブルクに向かいます。
前日までに用意した料理やヨーグルトに加えて、仲良くなったウクライナ人カップルが作り置きしてくれたトムヤンクンを朝食にいただきました。
かなり美味しく大感謝。ピリ辛で身体の芯から温まってから出発。
僕たちのドイツ周遊の頼れる味方、Flixbusも、今回のベルリンからハンブルクの乗車で最後となりました。
ベルギーで乗車し、オランダを経て、ドイツに入って西回りでほぼ一周、かなりの長旅でしたがFlixbusのおかげで相当安く移動できました。
ただ、ドイツに入ってからは毎日のようにバス移動していたので、いくら快適なバスとはいえ、さすがに「もうしばらくバスはいいや」という気持ちになりました。
ハンブルクで友人と再会
お昼にハンブルクに到着。ここで、スウェーデン人の友人アピンと再会です。
アピンは、18年9月から1年間台湾に留学しており、僕と3ヶ月間同じクラスで中国語を勉強していました。
僕より8歳も年下ですが、どこか古風で、頭の回転がはやく、様々な問題に対して自分の意見をちゃんと持って堂々と話す彼を尊敬していました。
台湾での留学を終えたのち、9月からはここハンブルクの大学院で歴史を学んでいます。
この日は、彼の特技であるロッククライミングの大会の予選が午前に、決勝が夜に行われる中、僕らのためにお昼から夕方までの時間を割いてくれました。
一年ぶりの再会を喜びながら、アピンに連れられてハンブルク市内を観光します。
こちらもクリスマスマーケットが大賑わいで、グリューワインやポンチ、ポテト、ホットドッグなどを買って存分に満喫しました。
アピンは、朝の予選を60人中トップで通過したため、決勝に向けて緊張感やプレッシャーもある中、ぼくと一緒にアルコール強めのグリューワインをガブガブ飲んでいました。
母国語(スウェーデン語)に加えて、英語もネイティブ並に使いこなし、中国語も高いレベルで操り、この日はドイツ語も披露してくれました。
本当に世界には凄い人はたくさんいます。
友人から刺激をたくさんもらって、ハンブルクを後にしました。
ちなみに、彼はこの後参加した決勝で見事優勝したらしいです。つくづく規格外な男。
渡り鳥ライン
夕方、ハンブルクを5時過ぎに出発する列車でデンマークの首都コペンハーゲンに向かいます。
この列車はかなりレアで、列車ごとフェリーに乗って海峡を越える「渡り鳥ライン」として有名で、世界の鉄道好きに大人気なのです。
僕たちは、鉄道マニアではないのですが、ちょうどこの区間を移動したいと思っていた矢先に存在を知り、「移動自体が観光になるなんて楽しそう!」ということで事前予約しました。
しかも、
実はこの渡り鳥ラインは、この日12月14日をもって廃止され、翌日15日からは陸路を迂回して同区間を結ぶルートに変更になるのです。
色々な偶然が重なり、56年の歴史を誇る渡り鳥ラインの、その最後の走行に乗車することになりました。
渡り鳥ライン乗車体験
最後の走行ということで、列車の中にも外のプラットホームにもカメラを持った人が多数いました。
斜め前に座った男性は、お手製のボードを持参していました。
出発
ハンブルク駅から発車後、まずは1時間強普通に陸路を走ります。
途中でいくつかの駅に立ち寄るたびに、先程のおじさんは外に出て、ボードを持って写真撮影をしていました。すごい。
列車ごと船へ
プットガルデンという駅に到着すると、列車はそのままフェリーにズズズッと入っていきました。ここは興奮しました。
船内へ
車両が全て入り切ると、乗客は列車を降りるよう指示されます。
降りるとそこは船の中。船内の階段を使って上のフロアに登ると、レストランや売店などたくさんの設備があります。
元々船に乗っていた人や、バスや車でこの船に乗り込んだ人達とここで一緒になります。
僕らはレストランでスープを、売店でビールを買って1時間ほどのクルーズを楽しみました。
テレビ局も来ていて、最後の渡り鳥ラインの乗客にインタビューをしたりしていました。
この船、揺れが中々酷く、顔が青ざめている人が多数いました。地中海クルーズで船旅に慣れておいてよかったです。
船にお別れ
デンマークの港に到着すると、乗客は再び列車内に戻り、列車は船から出発します。
最後ということもあり、このとき多数の撮り鉄の皆さんが船を出る列車を撮影していました。
到着
そこから2時間ほど、再び列車の旅を経て、コペンハーゲン駅に到着。
駅でも多数のファンに出迎えられます。降車後は名残惜しそうに乗務員とお話する人や、列車の写真を撮る人などでプラットフォームが賑やかでした。
記念撮影
にわかファンの僕らも、せっかくなので写真を撮っていると、
「日本からはるばる来た鉄道ファンがいるぞ」
みたいな感じで周囲が盛り上がりだして、他の鉄道ファンの皆さんと記念撮影することになりました。
これにはかなり恐縮しましたが、お陰でいい思い出ができました。
中には、僕らをガチファンだと思い込んで「私は日本の〇〇鉄道に乗ったことがあるんだ!」「シチリアにも渡り鳥ラインがあるがそれも乗ったかい?」とか、訪ねて来る人もいました。
ボロが出ないうちに退散することに。
ハイライト
以上の体験を、当日はインスタのストーリーで記録していました。
動画でまとめてあるので、よかったらご覧ください。(こちら)
モダンな地下鉄
コペンハーゲン駅はかなりレトロな感じ。
ここで、ヨーロッパで初めてセブンイレブンを発見し、おにぎりでも買えるのかとテンション上がりましたが、商品は完全にローカライズされていて、残念ながら日本らしさを感じるものはありませんでした。
地下鉄に乗り換えて宿に向かいます。
地下鉄の駅は一転して超近代的。券売機も最新だし、なんか未来都市に来た気分になりました。
夜11時にもかかわらず係の人がプラットフォームにいて乗り換え案内や、チケットの買い方などの相談に乗ってくれます。
さすが「世界一幸福な国」と言われるだけあるなーと感心しながら、最先端の地下鉄をエンジョイして宿に到着。
到着した宿は、色んな意味で最高だったのですが、それは明日のブログで紹介します。
1日で二回の長距離移動でクタクタだったので、夜は爆睡。
非常に濃い1日で、「ベルリンでトムヤンクンを食べていたのが同じ日の出来事とは信じられないね」とおしゃべりしながら眠りにつきました。
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