ルアーブルに寄港
朝7時に目を覚ますと、既に船は港に停まってしました。
フランスの北端、ノルマンディー地方にある港町ルアーブルに到着です。
7時から19時までの12時間、船から降りて遊ぶもよし、船内でも引き続き催しがあるのでそちらを楽しむもよしです。
多くの乗客は、クルーズ船が企画しているエクスカージョンという有料のツアーに参加します。
今回でいえば、『ルアーブルのガイド付き街歩き』『往復送迎付きパリツアー』などのエクスカージョンがありました。
僕らは、お金も節約したいし、基本的には有料のエクスカージョンには参加せず、自分の足で楽しもうと決めていました。
7時出発のエクスカージョンにバタバタと参加する皆さんを横目に、僕らはゆっくり船内のレストランで朝食を摂りました。
このレストランは、夜はドレスコードがあって僕のような旅人ファッションでは入店できないので、朝が狙い目なのです。
格式高いレストランで、エッグベネディクトという、武器みたいな名前の朝食をいただきました。
奥さんは”最強のサーモン”っぽい名前のサーモンベネディクトをチョイス。
Oさんと合流
9時に船を降りて、自身初のフランスの台地を踏みしめながら、ルアーブルの駅を目指して、ゆっくりお散歩しました。
天気も晴天でとても気持ちのいいお散歩。
駅では、パリから電車でやってきたOさんと合流しました。
Oさんは、僕と同じ大学に通っていたアルバイト仲間で、僕が1年生で入店したとき既に3年目だったOさんから色々と指導してもらった仲です。
理学部だったOさんは、その後大学院へと進み、卒業後は国内の研究機関で長く働いたのち、今年からパリの大学の研究機関で大気汚染の研究をしていました。
この日はちょうど休日だったので、僕らのクルーズに合わせて、パリから電車でルアーブルまで駆けつけてくれました。
現地に暮らすOさんの合流で百人力です。
ルアーブル街歩き
ルアーブルは、第二次世界大戦で爆撃を受けて、焼け野原になった悲しい過去を持ちます。
しかし、そこから、イタリア人の建築家のオーギュスト・ペレの活躍により、コンクリートを駆使したモダンな街の再建が成功しました。
現在では、街全体の建築技術が評価されて、世界遺産に登録されています。
その程度の事前情報を持って街歩きをしたのですが、やはり百聞は一見に如かずで、細部までこだわりつくされた街の作りに、感心させられまくりでした。
その中でも、特に、こちらのセントジョセフ教会は素敵でした。
復興のシンボルとして、建てられたこの教会は、当時にしては極めて稀な、コンクリートでできた教会です。
外観は、遠くから見ると、高くそびえるシンプルなデザイン。
近づいて外壁を見ると、小石で光沢を表現していたり、ガラスが秩序立って配置されていたり、細かいところまで凄いなと感心させられました。
そして中に入ると、うまく表現できないのですが、とにかくカッコいい。ゴテゴテしてない、スッキリとした内装で、外からみたガラスはステンドグラスで、そこから7色の光が教会の中心に差し込みます。
高ーい建物なのに、一階建て。つまり天井がものすごーく高いのです。
これまで教会にはあまり興味を示さなかった奥さんも、パリで沢山の教会を見てきたOさんもこれには感動しっきりで、
「来てよかったね!ペレ凄いね!」と3人で興奮して街歩きを締めくくりました。
オンフルールへ
ルアーブル散策は午前中で終わったため、午後はOさんの提案で、バスで30分ほど先の港町オンフルールに足を延ばしてみることに。
多くの印象派の芸術家たちが作品のモデルにしたほどキレイな街並みらしく、一目見ておこうということになりました。
到着すると、ルアーブルとは180度違うけれど、これまた素晴らしい港町に、感激しました。
ルアーブルはカッコイイ感じですが、オンフルールはとても可愛い感じです。
カラフルで小さな家々は、映画の世界のようでした。
港にはたくさんシーフードのお店があり、賑わっていました。
その中でも一際存在感を放つ、こちらのお店に入ってみると、店内では、みんなめちゃくちゃ美味しそうにムール貝を食べていました。
僕らも見よう見まねで、ムール貝のワイン蒸しとフライドポテト、フランスパン、白ワインを注文。
ムール貝はずいぶん大きな壺二個分にギッシリと入っており、最初こそ見た目のボリュームに圧倒されましたが、食べ始めると皆止まらず、ペロリと完食しました。
本当に美味しかった。
食後はほろ酔い気分で30分ほどオンフルールの街を歩き、可愛い柴犬の”ゆず”と遊んだり、絵葉書を買ったり、のんびり過ごした後、再びバスでルアーブルに帰りました。
オフラインへ
ルアーブルに戻ったのが夕方5時近く。
ここでOさんとお別れ。
次は僕らが来月か再来月パリを訪れたときにまた相手をしてもらうことになりました。
学生時代に小さなお店で一緒に働いていた仲間と、こうして10年以上の時を経て、海外で再会できるというのはとても嬉しいものでした。
二人で歩いて船に戻り、出港までの時間に、ブログを投稿したり、家族と連絡を取ったりしました。
出港して海に出てしまうと、インターネットがなくなってしまいます。
加えて、次の寄港地バルセロナまでは、3日間ノンストップの船旅となるため、しばらくネットにアクセスできません。
関東に台風19号が迫っているこのタイミングで連絡が取れなくなるのは心配ではありますが、とにかく無事を祈って出港。
しばらくオフライン生活への突入です。
クルーズ二日目の夜
この日の夕飯は、ドレスコードがない方のレストランに行ってみることに。
僕はローストビーフ、奥さんはパッタイをメインにした料理を満腹食べて、部屋に戻ると9時過ぎでしたが早々と眠りにつきました。
船に乗っている間は基本的には、食って寝てを繰り返す生活です。ネットも繋がらないので余計なことは考えないし、時計もあってないようなものです。
船内の時計の下には
こんな文言や
こんな文言が刻まれていて、
正真正銘、バカンスのための船なんだと実感させられます。
世俗とは離れて、ずーっと同じ場所で読書してる人や、ジムで鍛えまくってる人、夜中までカジノやバーで遊びまくる人など、皆各々の楽しみ方で贅沢な時間を満喫している様子。
僕らはゆっくりと、二人で普段より深くまで話し込んだり、結婚式の想い出に浸ったり、自分たちなりの贅沢をさせてもらっています。
船酔いとの付き合い方も覚え始め、楽しい船旅です。
教会、ほんとよかったし、ムール貝美味しかったよね!
奥さまにもお会いできてよかったよー。
パリでお待ちしてます。
コメントありがとうございます!
ペレはレベルが違いましたね。
パリでご飯食べに行くの今から楽しみです。